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基礎研究

数々の失敗の先には
きっと発見の喜びが
待っている。

研究開発本部 第三研究部

T.H

2015年入社
大阪大学大学院 工学研究科 卒
応用化学専攻

入社の理由

素材次第で変化する「色」への興味。

化合物の合成をやっていると、加えた素材によって急に色が変わる瞬間があり、「色って面白いな」と興味を持っていました。入社前にはインキにはそれほど化学的な要素はないと思っていましたが、実際にはさまざまな合成の研究が必要で、想像以上に化学メーカーでした。

現在の仕事

機能性コーティング剤の開発研究。

機能性コーティング剤とは、塗るだけで何らかの機能性を発揮できる透明インキ、というようなもの。当社に蓄積されたパッケージ用インキなどの知見を活かし、ざまざまな分野への応用を考えています。
機能性コーティング剤は当社の研究案件の中でも最も新しい分野であり、チーム全体の役割は基礎研究に近く、一番年下の私も一人でコツコツと材料探しを続ける日があります。一方では、営業に同行してクライアントへ技術説明を行う日もあり、製造と連携して試作作業をする日もあります。クライアントからの発注量が少量なら自分で作ってしまうことも。研究室にこもりきりの仕事ではないので、スケジュール管理の大切さと楽しさを実感しています。

私のベストプロジェクト

失敗した経験は、すべてが知見となる。

私が現在取り組んでいるのは、ガスバリア性コーティング剤と呼ばれる、フィルムへ機能を付与するコーティング剤の開発。例えば、食品を包装するフィルム材にコーティングすることで酸素や水蒸気、香りを通らないようにします。こうした機能が付与されると、賞味期限が延びて遠方への輸送が可能になったり、食品の廃棄量が減ってごみ問題に貢献することができるのです。
理想の材料が見つからないこともあるし、テストが失敗することも多いですが、基礎研究とはそういうもの。失敗した経験はすべて知見になるし、いつかそれが発見の喜びにつながる日も来るのです。エラーして一からやり直す時は辛いですが、その先には必ず楽しさがあるはずだと、いつも期待を持って取り組んでいます。

今後の目標

人々の生活や環境を向上させる新製品を。

当社にはインキの知見を持つ人は豊富にいますが、バリア剤やコーティング剤について研究している人は社内にはあまりいません。どんな素材にどんなバリア性があるか、幅広く研究を進め、いずれは新しい事業の柱となる製品を作り出したいです。例えば、ガラスや壁に塗布するだけで遮熱性を発揮できるバリア剤とか、塗布することで表面の反射を防ぎ、字が読みやすくなるコーティング剤とか、濡れた面にも塗布できるインキとか…。それらが、何らかの形で今後の地球環境にも貢献できる製品であれば、なお良いですね。

1日のスケジュール

9:00
出社。工場は8:30始業ですが、私はフレックスタイム制度を活用し、出社時間を調整しています
12:00
チャイムが鳴り、全員が一斉に食堂へ。ランチタイム後半からは、社内に音楽が流れます
14:00
営業とともに食品フィルムメーカーを訪問し、技術解説
16:00
素材探索。新しい材料を試し、実験を行います
19:00
退社

人生カラー

私が開発しているコーティング剤の大半は無色透明なので。色に興味があって入社したのに、結局は無色の素材を研究していますね。

学生へのメッセージ

私は学生時代の研究内容とは全く違う分野に取り組んでいますが、実はそういう人が多いです。学生時代の研究がすぐに役立つことは少ないし、どんな会社でも、仕事はゼロベースから学ぶもの。そこで求められるものは、研究に対する姿勢です。だからこそ、学生時代には実験の進め方や結果の捉え方などをたくさん学び、身につけておくことが大事です。

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