当社グループは国連人権理事会で承認された「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき「サカタインクスグループ 人権方針」を定め、人権尊重の取り組みを推進しています。社会の一員として人権尊重の重要性を認識し、本方針を企業理念、サステナビリティ基本方針、倫理行動基準に基づく人権に関する最上位の規程として位置づけており、国籍、人種、信条、宗教、性別、身体の障がい、その他の理由による不当な差別および人権侵害行為を禁止しています。
今後もさまざまなステークホルダーの人権を尊重し、公正かつ社会から信頼される企業を実践することで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
人権尊重へのコミットメント
サカタインクスグループは、1896年の創業以来120年以上にわたり、情報文化の創造に貢献してまいりました。強みとしている環境配慮型製品、高付加価値製品を特長とし、積極的にグローバル展開してきたことで、いまでは世界を代表する総合インキメーカーのひとつとなりました。そして世界各地に生産と販売の拠点を持ち、多くの国と地域にわたしたちの製品を届けています。また、グループ社員は4,800名を超えて在籍し、国籍も人種もさまざまです。
このようにグローバルに展開し、多様性にあふれたわたしたちは、SDGs(国連の持続可能な開発目標)における社会の実現に向けて、社員をはじめとするさまざまなステークホルダーの皆様の人権を尊重いたします。
そしてわたしたちのビジネスを遂行するにあたり、常に人権に関わるリスクの発生を注視し、もし負の影響が発生した場合には、防止と軽減に努め、是正・救済のための適切な対応を実行してまいります。わたしたちは、人権の尊重を責任ある企業の果たすべき重要な責務であると認識しています。
【長期ビジョン「あなたと、つくる、価値ある、あした」】
わたしたちは2030年の実現に向けた長期ビジョン「SAKATA INX VISION 2030」において「あなたと、つくる、価値ある、あした」というメッセージを掲げています。この言葉にある「価値」とは、社員一人ひとりが創造する社会的価値を表します。この価値の実現に向けたサステナブルな取り組みを進めるための重要課題(マテリアリティ)として、人権の尊重とDE&Iの推進を掲げ、働きがいのある職場・組織風土の実現を宣言しています。
そして、わたしたちのパーパス(存在意義)は「人々の暮らしを快適にする情報文化の創造」としています。さまざまな社会課題や地球環境が抱える問題に対し、解決につながる製品・商品・サービスの提供を通じて、人々の暮らしを快適にするとともに、社会に貢献することが重要と考えています。
また、企業理念である「マインド イン マインド」の最後には「『We Love You』の気持ちをあらゆる行動に込めることを誓います」と記していますが、これはお互いを思いやる「人権尊重の精神」をうたっています。SDGsの理念である「誰一人取り残さない」に結び付くものであり、SDGsの実現に貢献しつつ、人権を尊重し、安全で平和な暮らしができるよう努めてまいります。
【国連グローバル・コンパクト】
2022年2月、わたしたちは世界最大のイニシアティブであり、「人権・労働・環境・腐敗防止」についての普遍的原則である「国連グローバル・コンパクトの10原則」への支持を表明いたしました。人権に関わるさまざまな国際規範を支持・尊重し、人権尊重の取り組みを推進してまいります。
わたしたちは、人権を尊重しつつ、ステークホルダーの皆さまに対するあらゆる行動に「We Love You」の気持ちを込め、その姿勢を明確に社会へ伝えていくことがとても大切であると考えています。これからもわたしたちは、持続可能な社会の実現に向けた活動を実践してまいります。
サカタインクス株式会社
代表取締役 社長執行役員
人権方針
当社グループは「サカタインクスグループ 人権方針」に基づき、お客さまや調達取引先などのビジネスパートナー、地域社会の皆さま、社員など、さまざまなステークホルダーの人権に配慮した事業活動を推進します。また、人権方針を含むグループ方針は12言語に対応しており、グローバルに広がる全社でのコミットメントを強化しています。
人権デュー・ディリジェンスの実施
国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権への負の影響を特定、評価、予防、軽減、是正するための手続きなどを通じて、企業としての人権尊重の責任を果たしてまいります。
人権デュー・ディリジェンスのプロセス
以下の人権デュー・デリジェンスのプロセスを通じて潜在的な人権リスクを特定・評価するとともに、当社の事業活動によって影響を受けるさまざまなステークホルダーの人権を尊重するためにリスク低減に向けた取り組みを行っています。
人権デュー・ディリジェンスの推進体制
重要な人権課題
当社グループの事業活動により負の影響が生じうる人権課題について、「人権リスクマッピング」を行いました。潜在的な人権リスクの低減に向けた「重要な人権課題」として、8つ注力する分野を特定しました。人権デュー・ディリジェンスのプロセスに基づき、これらの人権リスクについて顕在的に発生しているもの、あるいは潜在的な人権への影響を特定・評価しています。
8つの注力分野
- 健康と安全
- 地域コミュニティへの影響
- 強制労働
- 労働時間
- ハラスメント
- 差別
- 賄賂と腐敗
- 感染症対策
人権尊重の取り組み
(1) 国内社員向けアンケートの実施
潜在的な人権リスクを特定するアセスメントの一環として、国内グループ社員 (パート・派遣社員、海外駐在員含む) を対象とした「人権アセスメント・アンケート」を実施しています。
(2) 海外グループ会社向けアンケートの実施
海外グループ会社の経営トップを対象として、グローバル・ネットワーク・ジャパンが提供するCSR調達セルフアセスメント・ツールに、独自の設問を加えたアンケート調査を実施しています。
(3) 責任あるサプライチェーン
国内の主要サプライヤー (購入数量の90%に相当するサプライヤー) を主な対象として、グローバル・ネットワーク・ジャパンが提供するCSR調達セルフアセスメント・ツールに、独自の設問を加えたアンケート調査を実施しています。それを踏まえたうえで、セルフアセスメント・スコアに改善が必要なサプライヤーに対して、「是正の対話」を行っています。また、Sedexのプラットフォームを活用して、サプライチェーン上の労働・安全衛生・環境・企業倫理について、情報開示しています。
(4) 「Myじんけん宣言」への賛同
法務省が推進している「Myじんけん宣言」プロジェクトに賛同し、当社の「Myじんけん宣言」を公表しています。「Myじんけん宣言」とは、企業、団体及び個人が人権尊重の実践を宣言することによって、誰もが人権を尊重し合う社会の実現を目指す取り組みです。
「Myじんけん宣言」プロジェクトに賛同 (「賛同・支持するイニシアティブ、参画団体」のページ)(5) 結社の自由と団体交渉権
国内において、当社は労働基本権などの法規制を遵守し、結社の自由と団体交渉権を尊重しています。労使が協調して労働環境の改善と福利厚生の充実に取り組むとともに、次代のサカタインクスグループを担う人財育成に取り組んでいます。労使協議会は中央および各支部にて年数回にわたり行われ、そこでの決定事項は全ての社員に適用されています。
(6) 人権教育の実施
社長による人権尊重のメッセージ動画を国内外の全社員に配信し、説明会やeラーニングを実施しています。人権尊重の精神が広く浸透するようさまざまな人権教育の実施に努めています。
(7) 社外活動
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンの人権教育分科会および人権デュー・ディリジェンス(HRDD)分科会に参加しています。
(8) ハラスメント防止
社員が個人として尊重され、業務遂行のための良好な職場環境を維持するため、「ハラスメント防止委員会」を設置し、ハラスメント防止規定および相談窓口を設けています。また、相談や苦情に対応する際には、対象者の名誉・人権・プライバシーに十分配慮するよう定めています。
ステークホルダーの皆様がご利用できる相談窓口を設けています。当社の関係者によるコンプライアンス違反、もしくはその疑いがある場合、以下のお問い合わせフォームより通報をお願いします。
ご入力いただいた個人情報は厳重に管理し、ご本人へのお問い合わせおよび返信以外には利用いたしません。