健康経営

Health and Productivity Management

1. 基本方針

(1) 健康経営宣言・健康経営推進方針

サカタインクス株式会社は、「企業活動の全てにおいて、働く人の安全と心身の健康を守ることは重要な経営課題の一つである」を全社安全衛生基本方針に掲げ、社員の健康の保持増進と快適な職場環境づくりを重要課題と位置づけております。
これまでの安全衛生活動をさらに前進させ、社員が心身ともに生き生きと働ける健康づくりへの取り組みを積極的に推進することを通じ、持続可能な社会の構築と企業価値の向上を目指してまいります。

サカタインクス株式会社
代表取締役 社長執行役員

(2) 活動方針・取り組み内容

一人ひとりが主役でつくる、健やかに働ける職場 を目標に掲げ、以下活動方針に沿って取り組んでまいります。

  • 会社と健康保険組合が連携して、社員の健康の保持増進・疾病予防に取り組みます。
  • 安全衛生教育や啓発活動等を通じて、社員の健康意識の向上に努めます。
  • 社員が心身ともに健康で働くことができる快適な職場環境づくりに取り組みます。
  • 社員が自主的に健康づくりに取り組めるように、活動を支援します。
  • 社員を支えるご家族の健康の保持増進にも取り組みます。

2. 推進体制・戦略マップ

【健康経営推進体制】

健康経営推進体制

【戦略マップ】

戦略マップ

3. 各指標の目標値と実績

当社では、健康経営を単なる健康施策の実施にとどめず、従業員一人ひとりの健康保持・増進を、組織の活力や生産性の向上、持続的な企業価値の向上につなげる取組と位置付けています。その成果を継続的に検証するため、2030年度に向けて以下の3点をKGIとして設定しています。

【プレゼンティーズムによる損失率 12%以下】
心身の健康確保と生産性向上を目指す指標です。当社の損失率は、2023年14.2%、2024年14.8%、2025年14.4%、2026年13.5%と推移しており、 近年の改善傾向を踏まえ、2030年度までに12%以下への改善・維持を目指します。

【ワークエンゲージメント 偏差値55.0以上】
社員がいきいきと働くことのできる職場環境の実現と、人財の確保・定着につなげるための指標です。2023年の53.5から2026年の54.3まで継続的に向上しており、調査会社における業種別平均の上位水準を踏まえ、2030年度までに偏差値55.0以上を目指します。

【重大な事故発生件数 0件】
すべての社員が安全・安心に働ける職場環境の実現を目指す指標です。当社のマテリアリティに掲げる2030年目標と連動し、重大な事故発生件数ゼロを目指します。

これらのKGIからバックキャストし、健康診断、ストレスチェック、健康意識調査等から把握した健康課題をもとに、各種健康施策とKPIを設定しています。施策の実施と効果検証を継続し、社員の健康と企業価値の向上を両立する健康経営を推進していきます。

実績*(%) 目標値(%)
2022年 2023年 2024年 2025年 2026年
健康への意識が高い人の割合 55.5 59.0 57.8 56.7 80.0
栄養バランスを考えて食事している人の割合 73.3 72.5 77.2 75.9 80.0
運動習慣者比率
(30分以上の運動を週1回以上)
36.6 41.1 55.6 55.4 60.0
喫煙率 20.4 19.2 18.8 18.5 15.0
自分に合った睡眠がとれている人の割合 47.3 56.6 49.1 50.9 80.0

* 2022~2025年実績値は、社内アンケート 健康意識調査結果より集計 (サカタインクス単体の数値)。

実績(%) 目標値(%)
2022年 2023年 2024年 2025年 2026年
特定健康診査受診率*1 98.0 99.0 97.0 95.0 100.0
特定保健指導実施率*1 56.0*2 37.0 47.0 34.0 50.0

*1 上記の特定健康診査受診率および特定保健指導実施率については、加入する健康保険組合による各年度の実施率を基に算出。

*2 2022年の特定保健指導対象者は、重症化の可能性が高い人に限定し、より有効的な特定保健指導にチャレンジする意図で対象者の絞り込みを行いました。
2023年からは、基準該当者全員が特定保健指導を受ける機会を持てるよう2021年と同様の対象者基準に戻したため、母数等の変化に伴い、2022年のみ数値に著しい差が生じています。

その他の指標

単位 2024年 2025年
健康診断 定期健康診断の受診率 % 100.0 100.0
定期健康診断の精密検査の受診率 % 78.0 84.0
健康診断後の要治療の受診率 % 73.3 96.0
血圧リスク者率
(収縮期血圧180mmHg以上または拡張期血圧110mmHg以上の人の割合)
% 3.1 0.1
血糖リスク者率
(空腹時血糖が200mg/dl以上の人の割合)
% 0.1 0.4
糖尿病管理不良者率
(HbA1cが8.0%以上の人の割合)
% 0.6 0.7
高血圧コントロール率 % 65.4 74.6
適正体重維持者率
(BMI18.5~25未満の人の割合)
% 66.7 68.2
メンタルヘルス ストレスチェック受検率 % 96.0 96.8
高ストレス者率 % 9.4 10.5
労働時間 月平均所定時間外労働時間
(一人当たり、管理職は除く)
時間 18.2 14.9
年次有給休暇取得率
(一人当たり)
% 56.7 62.9
育児・介護 育児休業取得率 男性 % 73.9 80.0
女性 % 100.0 100.0
介護休業取得者 男性 名 0 0
女性 名 0 0
労働安全管理 労働災害の度数率 % 3.60 3.06
労働災害の強度率 % 0.08 0.03
労働災害の発生件数
(休業災害件数)
件 3 4
労働災害の発生件数
(死亡事故件数)
件 0 0
生産性等 アブセンティーズム平均日数 *1 日 3.4 3.1
プレゼンティーイズム平均推定損失率*2 % 14.8 14.4
ワークエンゲージメント偏差値*3 ー 53.6 53.8
組織 社員数 連結 名 5,143 5,323
単体 名 904 902
平均年齢 歳 44.6 44.6
平均勤続年数 年 18.8 18.9
離職率 (年間)
(自己都合退職のみ)
% 2.5 2.8

*1 社内健康意識調査結果より、過去1年間の体調不良による欠勤日数(有給休暇として届け出た日を含む)について社員から回答を得て、その平均値を算出。

*2 SPQ(Single-Item Presenteeism Question 東大 1 項目版)により、算出。

*3 ストレスチェック独自設問として組み込まれた12設問から「組織への愛着」、「役割の遂行」、「仕事に対する向上心」などを加味した上で、個人の仕事への取組意識を「ワークエンゲージメント」として測定し、全社の偏差値平均を算出。

4. 取り組み内容

健康診断
  • 定期健康診断
  • 家族 (配偶者)健診
  • 人間ドック補助
  • 胃部Ⅹ線検査
  • 子宮がん検診
  • 大腸がん検診
    ※対象年齢にはPSA・乳がん検診補助
生活習慣病対策
  • 特定健康診査
  • 特定保健指導
  • 産業医、健康管理室による2次健診受診勧奨・保健指導
メンタルヘルス
  • ストレスチェック
  • メンタルヘルス講習会 (セルフケア・ラインケア)
  • 健康管理室にて産業医、看護師による相談対応
感染症予防
  • インフルエンザ予防接種
啓発活動
  • 健康セミナー (栄養研修)
  • 女性特有の健康課題に関する研修
  • 熱中症予防講習
その他
  • ワークとライフの双方の充実のための支援(仕事と育児の両立支援、仕事と介護の両立支援)
  • 健康意識調査の実施
  • 喫煙対策 (禁煙外来、禁煙デーのニコチンガム無料配布等啓発活動)
  • ウォーキングイベントの実施
  • 睡眠改善施策 (パーソナル睡眠チェックツールの提供とセミナー開催)
  • 食堂に健康メニューの提供/置き型社食設置
  • スポーツクラブ等利用時補助
  • 宿泊補助

具体的な取り組み内容

(1) 健康診断・精密検査・特定保健指導

法定の定期健診だけでなく、健康保険組合による胃部X線検査、人間ドックの受診費用補助により、充実した内容の健診(検診)受診ができる体制をとっています。また、特定保健指導実施率の向上のため、健康管理室と連携し参加勧奨を行っています。社員の疾病の予防・早期発見により確実につなげるため、産業医・看護師だけでなく、人事部門からも会社全体へ受診勧奨の通達を行い、精密検査受診率(2024年度 78.0% 2025年度 84.0%)の向上を図っています。

(2) メンタルヘルス

ストレスチェック後の高ストレス者に対する産業医面接指導だけでなく、集団分析結果を基に2024年からは健康リスクの数値が高い部署を対象にしたフィードバックガイダンスを実施しています (ストレスチェック委託業者に実施を依頼)。
また、全社員を対象にしたセルフケアのeラーニングの実施と管理職を対象にラインケア研修を継続して毎年実施しています。

(3) 健康セミナー、ウォーキングイベント、睡眠改善施策、その他セミナー

 栄養

栄養に関する知識の向上・啓発を目的として、栄養啓発セミナーを開催するとともに、野菜の摂取量を測定するイベントを実施しました。健康意識調査では、「栄養バランスを考えて食事をしている人の割合」が2025年に75.9%となり、2026年の目標値に近づいています。

 運動

運動習慣づくりのきっかけを提供することを目的として、アプリを活用した全社ウォーキングイベントを開催し、約3割の社員が参加しました。健康意識調査における運動習慣者比率も年々上昇し、2025年には55.4%となり、50%を超えました。

 睡眠

睡眠については、自身の睡眠パターンを把握できる「パーソナル睡眠チェック」の提供とセミナーを実施しました。実施後のアンケートでは、参加者の多くが自身の睡眠について理解できたと回答しています。さらに、自宅で睡眠時無呼吸症候群の簡易検査ができる機器の貸し出しを実施し、約80名の申込みがありました。1件当たり約4,000~5,000円、総額40万円弱を投じて実施しました。実施後のアンケートでは、回答者の90%が満足と回答し、計測の手軽さや自身の状況を把握できる点が評価されました。また、生活習慣や睡眠環境の改善について、回答者の80%が既に改善行動に着手、または改善意向を示しました。睡眠については、メンタルヘルスや疾病等の複合的な要因が影響するため、現時点では指標の著しい改善には至っていません。今後もメンタルヘルス対策や健康診断後の事後措置等と連携し、多面的な施策を継続して実施していきます。

 女性の健康課題への取り組み

企業が持続的に成長するためには、多様な人財がその能力を十分に発揮できる環境づくりが重要であり、女性特有の健康課題への理解を深めることも欠かせません。女性の健康に関する理解促進を目的として、全社員を対象に啓発動画を配信し、対象者の約90%が視聴しました。

今後も各施策の参加状況や満足度、健康指標の変化等を確認しながら、栄養・運動・睡眠・女性の健康課題等に関する取組を継続し、社員の健康状態およびヘルスリテラシーの維持・向上を図っていきます。

(4) プレゼンティーズム対策

当社におけるプレゼンティーズムに影響を及ぼす主要要因について、2025年の上位結果は①眼精疲労②疲労感③首・肩こりとなっています(※2025年実施のストレスチェック内、職業性ストレス簡易調査表57項目 B項目回答結果による)。
ヨガインストラクターによるオフィスでもできるヨガを体験・習得するイベントを年数回開催(工場体含む)し、 上記プレゼンティーズム要因の解消・低減を図っています。参加者のアンケート結果から、リラックスできた、気分転換になった、体がすっきりしたという意見が多く寄せられています。

オフィスヨガ開催オフィスヨガ 2025年開催の様子
(大阪本社)

(5) 喫煙対策

喫煙率の低下を目指し、通年で利用できるニコチンガムを使った禁煙サポートプランを会社で提供しています。また、健康保険組合の補助によるオンライン禁煙外来も提供しています。
2025年は世界禁煙デーに合わせ、社内の禁煙への意識が高まるよう、ポスター掲示や喫煙者がニコチンガムを体験できるよう提供するなどの啓発活動も併せて実施しました。