健康経営

Health and Productivity Management

1. 基本方針

(1) 健康経営宣言

サカタインクス株式会社は、「企業活動の全てにおいて、働く人の安全と心身の健康を守ることは重要な経営課題の一つである」を全社安全衛生基本方針に掲げ、社員の健康の保持増進と快適な職場環境づくりを重要課題と位置づけております。
これまでの安全衛生活動をさらに前進させ、社員が心身ともに生き生きと働ける健康づくりへの取り組みを積極的に推進することを通じ、持続可能な社会の構築と企業価値の向上を目指してまいります。

(2) 活動方針・取り組み内容

一人ひとりが主役でつくる、健やかに働ける職場 を目標に掲げ、以下活動方針に沿って取り組んでまいります。

  • 会社と健康保険組合が連携して、社員の健康の保持増進・疾病予防に取り組みます。
  • 安全衛生教育や啓発活動等を通じて、社員の健康意識の向上に努めます。
  • 社員が心身ともに健康で働くことができる快適な職場環境づくりに取り組みます。
  • 社員が自主的に健康づくりに取り組めるように、活動を支援します。
  • 社員を支えるご家族の健康の保持増進にも取り組みます。

2. 推進体制・戦略マップ

【健康経営推進体制】

健康経営推進体制

【戦略マップ】

戦略マップ

3. 各指標の目標値と実績

実績*(%) 目標値(%)
2021年 2022年 2023年 2024年 2026年
健康への意識が高い人の割合 56.3 55.5 59.0 57.8 80.0
栄養バランスを考えて食事している人の割合 75.0 73.3 72.5 77.2 80.0
運動習慣者比率
(30分以上の運動を週1回以上)
36.0 36.6 41.1 55.6 60.0
喫煙率 20.9 20.4 19.2 18.8 15.0
自分に合った睡眠がとれている人の割合 46.6 47.3 56.6 49.1 80.0

* 2021~2024年実績値は、社内アンケート 健康意識調査結果より集計 (サカタインクス単体の数値)

実績(%) 目標値(%)
2021年 2022年 2023年 2024年 2026年
特定健康診査受診者 96.0 98.0 99.0 集計中 100.0
特定保健指導受診者 32.0 56.0* 37.0 集計中 50.0

* 2022年の特定保健指導受診者は、重症化の可能性が高い人に限定し、より有効的な特定保健指導にチャレンジする意図で対象者の絞り込みを行いました。2023年からは、基準該当者全員が特定保健指導を受ける機会を持てるよう2021年と同様の対象者基準に戻したため、母数等の変化に伴い、2022年のみ数値に著しい差が生じています。

その他の指標

単位 2023年 2024年
健康診断 定期健康診断の受診率 100.0 集計中
定期健康診断の精密検査の受診率 54.0 集計中
健康診断後の要治療の受診率 50.0 集計中
血圧リスク者率
(収縮期血圧180mmHg以上または拡張期血圧110mmHg以上の人の割合)
0.6 集計中
血糖リスク者率
(空腹時血糖が200mg/dl以上の人の割合)
0.1 集計中
糖尿病管理不良者率
(HbA1cが8.0%以上の人の割合)
0.9 集計中
高血圧コントロール率 59.7 集計中
適正体重維持者率
(BMI18.5~25未満の人の割合)
65.7 集計中
メンタルヘルス ストレスチェック受検率 95.9 96.0
高ストレス者率 10.3 9.4
労働時間 月平均所定時間外労働時間
(一人当たり、主幹社員は除く)
時間 14.7 18.2
年次有給休暇取得率
(一人当たり)
% 61.3 56.7
育児・介護 育児休業取得率 男性 69.5 73.9
女性 100.0 100.0
介護休業取得者 男性 0 0
女性 0 0
労働安全管理 労働災害の度数率 % 0.82 集計中
労働災害の強度率 % 0.00 集計中
労働災害の発生件数
(休業災害件数)
1 集計中
労働災害の発生件数
(死亡事故件数)
0 集計中
生産性等 *1 アブセンティーズム平均日数 *2 3.2 3.4
プレゼンティーイズム平均推定損失率 14.2 14.8
ワークエンゲージメント偏差値 53.5 53.6
組織 社員数 連結 5,035 5,143
単体 894 904
平均年齢 44.6 44.6
平均勤続年数 18.5 18.8
離職率 (年間)
(自己都合退職のみ)
% 2.2 2.5

*1 ストレスチェック/社内健康意識調査結果より、サカタインクスグループ全体で算出している数値 (ストレスチェック業務委託会社により算出)

*2 社内健康意識調査結果より、過去1年間に体調不良で欠勤した日 (有給休暇として届け出た日も含む)の平均値を算出

4. 取り組み内容

健康診断
  • 定期健康診断
  • 家族(配偶者)健診
  • 人間ドック補助
  • 胃部Ⅹ線検査
  • 子宮がん検診
  • 大腸がん検診
    ※対象年齢にはPSA・乳がん検診補助
生活習慣病対策
  • 特定健康診査
  • 特定保健指導
  • 産業医、健康管理室による2次健診受診勧奨・保健指導
メンタルヘルス
  • ストレスチェック
  • メンタルヘルス講習会 (セルフケア・ラインケア)
  • 健康管理室にて産業医、看護師による相談対応
感染症予防
  • インフルエンザ予防接種
啓発活動
  • 健康セミナー (栄養研修)
  • 女性特有の健康課題に関する研修
  • 熱中症予防講習
その他
  • 健康意識調査の実施
  • 喫煙対策 (禁煙外来、禁煙デーのニコチンガム無料配布等啓発活動)
  • ウォーキングイベントの実施
  • 睡眠改善施策 (パーソナル睡眠チェックツールの提供とセミナー開催)
  • 食堂に健康メニュー/置き型社食設置
  • スポーツクラブ等利用時補助
  • 宿泊補助

具体的な取り組み内容

(1) 健康診断・特定保健指導

法定の定期健診だけでなく、健康保険組合による胃部X線検査、人間ドックの受診費用補助により、充実した内容の健診受診ができる体制を整えています。また、特定保健指導受診率の向上のため、健康管理室と連携し受診勧奨を行っています。社員の疾病の予防・早期発見により確実につなげるため、産業医・看護師だけでなく、人事部門からも会社全体へ受診勧奨の通達を行い、精密検査受診率 (2023年度:54.0%)の向上を計っています。

(2) メンタルヘルス

ストレスチェック後の高ストレス者に対する産業医面接指導だけでなく、集団分析結果を基に2024年からは健康リスクの数値が高い部署を対象にしたフィードバックガイダンスを実施しています (ストレスチェック委託業者に実施を依頼)。
また、全社員を対象にしたセルフケアのeラーニングの実施と管理職を対象にラインケア研修を継続して毎年実施しています。

(3) 健康セミナー、ウォーキングイベント、睡眠チェック・セミナー

栄養

栄養に関する知識向上・啓発のため、健康増進セミナーを開催し、同時に血管年齢等健康チェックが測定できるイベントを行いました。健康意識調査結果では「栄養バランスを考えて食事している人の割合」の数値が徐々に上昇しており、2024年は77.2%と2026年目標値の80.0%に近づきました。

運動

運動習慣のきっかけづくりを目的に、アプリを使用した全社ウォーキングイベントを開催し、約3割の社員が参加しました。健康意識調査結果の運動習慣者比率も年々上昇しており、2024年は55.6%と50%を超える数値となりました。

睡眠

自己の睡眠パターンを知ることができるパーソナル睡眠チェックの提供とセミナーを開催しました。実施後のアンケートでは、多くの参加者が「自身の睡眠について理解できた」と回答しています。睡眠不足などの課題は、メンタルヘルスや疾病等による複合的な要因も多く、数値としては著しい上昇はまだ見られないものの、メンタルヘルス・健診後事後措置含め、多面的な対策を講じてまいります。

引き続き、社員の健康の維持・向上を目指し、栄養・運動・睡眠改善への取り組みを進めてまいります。

(4) プレゼンティーズム対策

当社におけるプレゼンティーズムに影響を及ぼす主要要因について、2024年の上位結果は①眼精疲労、②疲労感、③首・肩こりとなっています (※2024年実施のストレスチェック内、職業性ストレス簡易調査表57項目 B項目回答結果より)。
ヨガインストラクターによるオフィスでできるヨガを体験・習得するイベントを本社と工場にて年2回開催し、上記プレゼンティーズム要因の解消・低減を図っています。参加者のアンケート結果からは「リラックスできた」「気分転換になった」「体がすっきりした」という意見が多く寄せられました。

オフィスヨガ開催
オフィスヨガ開催の様子(大阪本社)

(5) 喫煙対策

喫煙率の低下を目指し、通年で利用できるニコチンガムを使った禁煙サポートプランを会社で提供しています。また、健康保険組合の補助によるオンライン禁煙外来も提供しています。
2024年は世界禁煙デーに合わせ、社内の禁煙への意識が高まるようポスター掲示や喫煙者がニコチンガムを体験できる環境を提供するなど、啓発活動も併せて実施しました。